2026年 ウォレット・コンプライアンスガイド

個人ウォレット送金も規制の外ではありません

FATFの2026年報告書は、ステーブルコインのP2P送金とアンホステッドウォレットを重要な脆弱性として扱っています。利用者は送金の自由度と凍結可能性を同時に理解する必要があります。

2026-05-23時点の更新
1自己管理の意味

自己管理ウォレットは利用者が秘密鍵を直接管理するウォレットです。取引所口座のような復旧は期待できず、オンチェーン上のアドレス評価や規制上の審査も影響します。

ホステッドウォレット

取引所やカストディ業者が口座と鍵を管理します。KYCや出金審査は明確ですが、プラットフォームリスクがあります。

アンホステッドウォレット

利用者が鍵を直接保有します。自由度は高い一方、紛失、フィッシング、アドレス汚染リスクを自分で管理します。

ステーブルコインの制御

一部のステーブルコインでは、発行体が特定アドレスのトークンを凍結または焼却できる場合があります。

2送金段階別のリスク

ステーブルコイン送金は単純なウォレット間移動に見えますが、入金、換金、償還の段階で異なる確認が適用されることがあります。

段階リスク確認すること
取引所出金Travel Rule、アドレス認証、出金制限、高リスクアドレスの遮断が適用される場合があります。受取ウォレットの認証方式とネットワーク手数料を確認しましたか。
P2P受取相手アドレスが制裁、ハッキング、詐欺資金と関連していると、後日の入金審査で問題になる可能性があります。相手の身元、取引目的、アドレス履歴を確認できますか。
償還・換金発行体や取引所がKYC、資金源確認、追加書類を求めることがあります。償還権と審査手順は規約に明記されていますか。
3FATFが見るギャップ

FATFは、ステーブルコインがアンホステッドウォレットを通じてP2Pで移動する場合、規制当局やVASPが把握しにくい流れが生じると見ています。

  • 発行体や仲介業者には、リスクベースの監視、顧客確認、疑わしい取引への対応が求められる可能性があります。
  • 高リスクアドレスにはdenylist、allowlist、凍結、焼却、スマートコントラクト制御が適用される場合があります。
  • 利用者は、自己管理ウォレットなら常に自由に償還・入金できるという前提を避けるべきです。
4利用者チェックリスト

自己管理はコントロールを高めますが、運用責任も増やします。大きな金額を移す前に少額で経路をテストします。

送金前の質問

  • 送金元取引所と受取サービスは同じネットワークをサポートしていますか。
  • 相手アドレスに制裁、ハッキング、ミキサー、詐欺との関連はありませんか。
  • 発行体の凍結・焼却権限と償還審査ルールを確認しましたか。
  • 紛失、誤送金、フィッシング対策としてハードウェアウォレットやマルチシグを検討しましたか。
自己管理ウォレット AML 凍結リスクガイド | KRW Stable